大峰山 洞川 だらにすけ 陀羅尼助

大峰奥駈道‥‥‥弥山・八経ヶ岳(八剣山・仏教ヶ岳)

2007年8月初旬
一般的に単に「大峯山」と言えば山上ヶ岳(1719m)を指すのですが、深田久弥の日本百名山では、大峰山(1915m)とあり、これは近畿最高峰の「八経ヶ岳」をあらわしています

深田久弥は山上ヶ岳登頂後大峰山脈縦走路に入り、大普賢岳、行者還岳、弥山を経て八経ヶ岳までを縦走したそうです。(昭和30年代の4月末のこと)

 下市に夜着いて一泊、翌日はバスで2時間半かけて洞川へ。洞川では川を見下ろす旅館の一室で昼食をとり、ジープで母公堂へ、そこから徒歩で山上ヶ岳へと向かいました。
山頂では竜泉寺の宿坊で泊まり、翌朝 弥山へ。 弥山小屋下の聖宝八丁の登りがつらかったと書いています。(この時期、まだ雪が残っていたようです)

一泊したという下市の宿はどこ? 川魚と山菜の昼食をとった洞川の旅館はどこだったのでしょうね。

 百名山制覇をめざす登山者の間では、「大峰山へ登る」といえば、この八経ヶ岳をさすようですが、 百名山の中の大峰山とは、山上ヶ岳から八経ヶ岳にいたる総称として使われているように思えます


6:30 行者還トンネル西口 登山口 → 7:05 奥駆道出合 → 7:25石休の宿 → 7:33 弁天ノ森
      → 7:53 聖宝ノ宿 → 8:45 弥山山頂  → 9:30 八経ヶ岳山頂  

早朝に出発して、弥山へ
天川村川合から御手洗渓谷を経て、川迫ダムを通過。川迫川沿いの狭い道を、車を走らせます。
やがて神童子谷と布引谷に別れる分岐。
布引谷から小坪谷へとはいり、高度を上げていきます。
狭くて落石の多い道なので、運転には注意が必要。

やがて到着した行者還トンネル西口の登山口に到着。けっこうたくさんの駐車スペースがあります。



行者還トンネル西口  駐車できます
この手前にも駐車スペースあり



トンネル手前 右側に登山口 



沢をわたると、急な登りが始まります



約40〜50分ほどの急登を登り詰めると、奥駈道出合
大普賢岳・行者還岳からきた道です



世界遺産の登録以来、新しい標識が増えました




石休ノ宿跡




弁天の森のピーク
1600メートルです



奥駈道出合からは、多少のアップダウンはあるものの
なだらかな稜線歩きです
猿、リス、キジにも出会いました



聖宝ノ宿
聖宝理源大師は 大峰山中興の祖
くわしくはこちら



聖宝八丁の急登をつめると、弥山小屋の前に出ます



弥山山頂にたつ天河弁財天 奥社



「国見八方覗」
この岩の上に立つと絶景が望めます


トウヒの立ち枯れた光景は、独特な雰囲気です





弥山山頂より下り込むと、
大峰の名花「オオヤマレンゲ」の群生地です



近年、鹿による食害がいちじるしく、柵をはりめぐらして
この群生を守る‥‥という意味の看板
人間は金網の戸をあけて このエリアを通過します


花の時期は7月  今はこんな様子です







錫杖の立つ 頂上が見えてきました
1914.9メートル 近畿の最高峰です

頂上付近は次々とわく雲におおわれていましたが、やや下ると 眺望が開けてきました
弥山より北北東を眺めたところです








左の特徴ある突起状の山は 大日山(大日のキレット) その右が稲村ヶ岳のピーク 右の台形の山は 山上ヶ岳
山上ヶ岳からこちらをみた景色は 山上ヶ岳頂上からの眺望  をご覧下さい



のこぎり状にピークを連ねる山の 一番左が大普賢岳 あの谷間を下ると 和佐又山のヒュッテがあります
大普賢岳より尾根をつたってこちら側に続く奥駈道   雲が影を落としているところが行者還岳です


頂上付近は雲の中で景色は見えず、強風で体が冷やされ 寒いくらいでした
今日は景色を見ることは無理かな‥‥とあきらめかけたとき
(弥山小屋からすこし下ったあたりになると) いっぺんに四方の山々が見えてきました

稲村ヶ岳  山上ヶ岳 大普賢岳 行者還岳
奥駆けの名峰を眺めながら、満足感につつまれての下山となりました

(2007年8月)